enrich化されたカテゴリー
【 enrich化されたカテゴリー 】
今回と次回のセッションでは、2011年のLeinsterのblog
”The Magnitude of an Enriched Category”
に基づいて「enrich化されたカテゴリーのマグニチュード」の話をしようと思います。
今回は、その前段として「enrich化されたカテゴリー」とはどういうものかを振り返ってみようと思います。
【 「カテゴリーのオイラー特性数」から「enrich化されたカテゴリーのマグニチュード」へ 】
それは、「カテゴリーのマグニチュード」を一般的に考えるのではなく、「enrich化されたカテゴリーのマグニチュード」を考えることが、マグニチュード論にとってより重要であるという認識が新たに生まれたということです。
それはマグニチュード論の展開にとって大きな飛躍になりました。次回のセッションでは、そのことを述べてみたいと思います。
先のLeinsterのblog には、「enrich化されたカテゴリー」とはどういう働きをするものかを説明する、面白い「ダイアル」を使った、たとえが登場します。
【 Leinsterのダイアルのたとえ話 】
「enrich化されたカテゴリー論は強力な機械である。その機械の前面にはダイヤルがある:ダイヤルを回すと、あなたがenrich化するカテゴリー - より詩的に言えば、数学の一分野 - が選択される。
ダイアルを
{true, false} に回すと、「順序理論」が選択される。
{0, ♾️} に回すと「計量幾何学」が選択される。
Ab に回すと「ホモロジー代数」が選択される。
Set に回すと「カテゴリー論」そのものが選択される。
nCat に回すと「(n+1)-カテゴリー論」が選択される。
したがって、 enrich化されたカテゴリー論の完全な一般性で定式化された定義は、極めて一般的である。」
【 マグニチュード論を、より一般的な枠組みから定義する 】
詳しいことは、次回の「enrich化されたカテゴリーのマグニチュード」のセッションで紹介しようと思いますが、マグニチュード論のカテゴリー論的な構築を目指していたLeinsterは、ある問題に直面します。
先に紹介した2006年の論文に続いて、Leinsterはマグニチュードの興味深い第二の定式化を提出します。しかし、この二つのマグニチュードの定式化は、一致しませんでした。
この問題を、Leinsterは、enrich化されたカテゴリー論というより一般的な枠組みのもとで解決することに成功します。
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blog 「 enrich化されたカテゴリー 」
https://maruyama097.blogspot.com/2025/10/enrich.html
スライド「 enrich化されたカテゴリー」のpdf ファイル
https://drive.google.com/file/d/1ztt5rFlKOCsl_4z4mlNO_vbnRlO2VJYj/view?usp=sharing
セミナーのまとめページ
https://www.marulabo.net/docs/llm1bradley/
セミナーに向けたショートムービーの再生リスト
https://www.youtube.com/playlist?list=PLQIrJ0f9gMcMBg47ryEOaF7o6TDZgipNN
https://www.youtube.com/playlist?list=PLQIrJ0f9gMcMBg47ryEOaF7o6TDZgipNN
ショートムービー「 enrich化されたカテゴリー 」
https://youtu.be/DXCXpDVnakE?list=PLQIrJ0f9gMcMBg47ryEOaF7o6TDZgipNN
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