長い長い計算
複雑性理論で、もっとも基本的なクラスは、「多項式時間で計算可能なクラス P」です。このクラスは、人間にとってコンピュータで実際に計算できる計算と、ほぼ同じものです。
「人間にとって」というのが、奇妙におもわれるかもしれませんが、これはこれで大事なことです。見かけは単純に見える問題でも、アルゴリズムによっては、その計算には信じられないほど長い時間がかかる計算があります。人間は、多分、計算終了まで待つことができません。
だいぶ前になりますが、一部では話題になった動画があります。「『フカシギの数え方』 おねえさんといっしょ! みんなで数えてみよう!」 https://www.youtube.com/watch?v=Q4gTV4r0zRs 是非、ご覧になってください。
こうした問題を「数え上げ問題」というのですが、複雑性理論で個数の数え上げが、重要な意味を持つことを初めて示したのは、日本のコンピュータ・サイエンティスト 戸田誠之助 氏です。彼は、日本人で唯一人のゲーデル賞の受賞者(19998年)です。
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