最近の丸山の活動について

量子情報理論のセミナーをやったり、数理哲学のセミナーを始めたり、最近の丸山の活動が、IT技術者の方からは、よくわからないと思われているような気がします。
少し、説明が必要かなと思って、昨日、過去のマルレクの参加者に、次のようなメールを出しました。
マルレクに参加したことない方も、読んでいただけますでしょうか?
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マルレク2018関連イベント「MaruLabo数理ナイト」へのお誘い
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丸山です。
4月25日を第一回として、MaruLaboと丸山事務所との共催で、「楽しい数学 -- MaruLabo数理ナイト」という数学をテーマにしたイベントを開催します。ちょっといつもの、IT系のマルレクとは毛色が変わっていますが、それには少し理由があります。
マルレク2018のテーマは「Post Deep Learning 時代の人工知能技術を展望する」です。その問題意識は次のようなものです。
ディープ・ラーニング技術が大きな成果をあげた、人間と動物に共通する「感覚=運動能力」の機械による実現を超えて、人工知能技術が進むには、動物と人間を明確に分かつ人間固有の認知能力 --- 僕は、言語的認識能力と数学的認識能力の二つが重要と考えているのですが --- の機械による実現に向かう必要があります。
こうした時、人工知能研究をさらに推し進める重要な方法があると、僕は考えています。それは、言語的認識能力については言語学と、数学的認識能力については数学との研究の連携を進めることです。
言語学の分野でも数学の分野でも、実は、様々な取り組みが存在しています。こうした取り組みは、人間の認識能力についての深い洞察を可能にするものであると同時に、いずれもが、それをコンピュータ上で実現しようという明確な指向を持っているのが大きな特徴です。こうした動きが、将来的には、人工知能研究と合流していくのは確実だと、僕は考えています。
今回、数学のイベントをはじめたのは、こうした関心に基づいています。言語系の研究会も、いずれ立ち上げようと考えています。
今回の数学イベントでは、できるだけ楽しく数学の世界を知ってもらうことを目標にしています。IT技術者の中にも、数学に苦手意識を持っている人はいると思います。ただ、そのことに、小言を言いたいわけではありません。というのも、数学の世界は、プログラミング=アルゴリズムの世界に隣接して、そのちょっと先にひろがっているからです。
人工知能の未来展望に興味のある方、是非、こうした取り組みにも興味を持っていただければと思っています。
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    楽しい数学 -- MaruLabo数理ナイト
    第一夜:「数理哲学への招待」
       開催概要
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 日時:2018年4月25日 19:00~21:00
 場所:ミスルト セミナールーム
    東京都港区北青山2丁目9−5
    スタジアムプレイス青山 8F
 定員:50名
 参加費用:
   マルレク個人協賛会員 1,500
   一 般        3,000円
   4回分オールナイト・チケット 5,000円
 申し込みページ:
   https://mathnight1.peatix.com/view
 主催:MaruLabo+丸山事務所
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    今年度のマルレクの予定について
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 5月22日 19:00~ 会場 DMMさん
 「Post Deep Learning時代の人工知能技術を展望する」
 6月26日 19:00~ 会場 GMOさん
 「量子コンピューティングの現状と課題」
 8月  日時・会場未定
 「文法を計算する - Lambek Categorial Grammar 入門」
 9月  日時・会場未定
 「量子コンピューティングの機械学習への応用」
 11月  日時・会場未定
 「意味の形式的理論」
 1月  日時・会場未定
 「量子暗号と量子通信」
 3月  日時・会場未定
 「数学的推論の自動化は可能か?」

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