RPA

最近、思わず笑ったblogの文章があります。

 「RPAは馬鹿だが、AIは賢い。」
   "AI vs. RPA" 2019/02/14  https://www.enfo.se/blogg/ai-vs-rpa

言いたいことの気持ちはわかります。ここには「AIは、RPAなんかよりもっと賢いはずだ」という気持ちがにじみ出ています。

この記事は今年になってからのものです。こうした認識は、以前から見られたものです。

 「RPAには "NO" というべきか」
  "Should I say “NO” to RPA" 2017/03/06 http://bit.ly/2NUgYCk

この記事は、RPA = Robotic Process Automationに対して、単純なロボットには出来ない「知的」なプロセスの自動化 IPA = Intelligent Process Automation を勧めたものです。

 「ごめん。あなたのbotは馬鹿じゃない?」
 "Sorry, But Your Bots Are Stupid" 2018/11/19 http://bit.ly/30vUOrd

ベンチャー市場で多額の資金を調達しているRPAのボットは、本当は、馬鹿なので「知的」と呼んじゃいけないと主張しています。

 「RPAは死んだ」
 "RPA is Dead"  2019/04/16 http://bit.ly/2JzvX0j

長いことプロセスの自動化を研究してきた著者が、プロセスの自動化には長い歴史がある、現在もてはやされているRPAには新しいことは何もないと言っています。(このシリーズは、もっと続くのですが)

もちろん、こうした議論だけではありません。

 「RPAとAIの収束がビジネス・プロセス自動化を推進する」
 "The convergence of RPA and AI can boost Business Process Automation"
 2019/02/16 http://bit.ly/2SeMWYb 

僕は、日本での次のような議論を、「AI = ディープラーニング技術」の現状に対する、ある意味「現実主義的」な対応として、注目しています。

 「ソフトバンク孫社長「日本復活のシナリオは、RPA+AIによる生産性向上」
 2019/06/14 http://bit.ly/2JlxQxc

以下、ITメディアの記事から

「日本の労働生産性はRPA(ロボットによるプロセス自動化)とAI(人工知能)で上がる。人間は(生まれた余剰時間で)創造性を発揮できるだろう。これが日本復活のシナリオだ」――ソフトバンクグループの孫正義社長(兼会長)は6月13日、RPAツール大手の米Automation Anywhereが都内で開いたイベント「IMAGINE TOKYO 2019」でそう話した。

 「従来のRPAは人間の単純作業を置き換えるだけだった。RPAにAIを取り入れることで、ロボットが同じキーを押すだけでなく、学習内容から別のキーを押せるようになる。RPAの分野でもAIを使った仕組みを強化すべきだ」(孫社長)

「労働人口が減っている。さらに昨今の働き方改革によって、1人当たりの労働時間も減っている。これは急に改善できるものではない。RPAによるデジタルワーカー(bot)なら24時間365日働ける。人間に比べて5倍の労働人口を提供でき、生産性も倍になる。そんな結果が自社の導入事例で見えてきた」(孫社長)



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