数式と図式

【 数式と図式 】 

今回のセッションは、CoeckeのDisCoCat理論で大きな役割を果たす図式表現String Diagram の紹介です。

Monoidal カテゴリーの射についての等式がmonoidal カテゴリーの公理から証明可能であれば、その等式はその図形的言語であるString Diagramでも導出可能です。

また、その逆も成り立ちます。

String Diagramで図形的に導出可能な等式は、monoidal カテゴリーの公理から証明可能です。

String Diagramの「図式」は、「数式」で表現される抽象的なカテゴリー論と同値です。「数式」の方が「図式」より、正確で情報量が多いというのは、ある種の思い込みです。そのうえ、「図式」の方がずっと直感的です。(逆に、図式が成り立つことを「数学的」に「証明」するのは、少し骨が折れます。)

Coeckeは、このString Diagram を使ってカテゴリー論的量子論を図解するという大胆な試みを展開していました。Coeckeのカテゴリー論的言語理論は、量子論との結びつきを強めていきます。

今回も紹介した、Cup状あるいはCap状の曲線は、Coeckeの量子論の解釈では、「エンタングルメント」状態を表すものです。かれは、この状態をYanking で直線に引き延ばすことで「量子テレポーテーション」を直感的に説明します。

こうして彼は、自然言語の意味理解に「エンタングルメント」や「量子テレポーテーション」の対応物を見つけていきます。そうした自然言語へのアプローチは、まったく新しいものです。

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「 Interlude -- Monoidal categoryとString Diagram 」 を公開しました。
https://youtu.be/wk6C5F5hLhw?list=PLQIrJ0f9gMcN2nXtvKCK4ApBaVglV8Drx

資料pdf
https://drive.google.com/file/d/1czKkbonhRCXtaMjTAMeEiAizOLIE3qS5/view?usp=sharing

blog:「数式と図式」
https://maruyama097.blogspot.com/2022/12/blog-post_21.html

まとめページ「ことばと意味の「構成性」について 」

セミナーのお申し込みは、次からお願いします。
https://discocat.peatix.com/

参考資料
Bob Coecke et al.
Mathematical Foundations for a Compositional Distributional Model of Meaning https://arxiv.org/abs/1003.4394 



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