第三回マルレク「自然言語とコンピュータ概論 -- 計算主義的言語理論入門」



来週 8月27日、富士通さんで開催の第三回マルレク「自然言語とコンピュータ概論 -- 計算主義的言語理論入門」の一般申し込み受付中です。https://language1.peatix.com/
自然言語をコンピュータに理解させることは、人工知能技術の大きな課題です。ただ、その取り組みは、まだ道半ばです。
今回の講演では、コンピュータによる自然言語理解をめぐる主要な三つのアプローチを取り上げ、その現状を概観します。特に、人工知能技術の文脈では、あまり取り上げられてこなかった、「計算主義的」な言語へのアプローチを紹介しようと思います。
次のような構成を考えています。ご期待ください。
-------------------------
第一部 ディープラーニングからの 自然言語へのアプローチ
-------------------------
 ● ニューラル確率言語モデル -- Bengioの「次元の呪い」
 ● Encoder / Decoder -- HintonのAutoencoder
 ● Word2Vec -- Mikolov 語の「意味ベクトル」
 ● Sequence to Sequence -- Ilya Sutskever
 ● Attention Mechanism -- Bahdanau
 ● Google ニューラル機械翻訳 -- Yonghui Wu
   ○ WordPiece
 ● Google 多言語ニューラル機械翻訳 -- Melvin Johnson
 ● Differentiable Neural Computer -- Alex Graves
   ○ bAbI task
-------------------------
第二部 ボイス・アシスタント・システム
     Entity Modelと知識検索
-------------------------
 ● ボイス・アシスタント・システムのプロダクトを見る
 ● ディープラーニングを用いた音声認識技術 – Hinton
 ● Google 音声検索 / Google NowとGoogle Assistant
 ● Google Home
   ○ DialogFlow
 ● 検索グラフの構造と Entityモデル
 ● Amazon Echo / Alexa
   ○ Intent Model
   ○ Intent + Slot
   ○ Slot Typeの導入
   ○ Intent Signature
 ● 参考資料 IBM Watson(旧)の技術
-------------------------
第三部 計算主義的言語理論
    Minimalist ProgramとCategorial Grammar
-------------------------
 ● 文法の階層性 -- Chomsky Hierarchyについて
 ● Minimalist Programの言語像
 ● 普遍文法をボトムアップで構成する
 ● Mergeとは何か?
 ● 計算システムとしての言語能力
   Language = Interfaces + Recursion
 ● Categorial Grammar -- Lambek(1958)
 ● Word to Sentence -- Lambek(2008)

コメント

このブログの人気の投稿

マルレク・ネット「エントロピーと情報理論」公開しました。

初めにことばありき

人間は、善と悪との重ね合わせというモデルの失敗について