認識について考える -- 意識と認識 --

【  認識について考える -- 意識と認識 -- 】

10/29 マルレクにむけたショートムービー「認識について考える -- 意識と認識 --」公開しました。ご覧ください。

https://youtu.be/3eHDmZHAdC4?list=PLQIrJ0f9gMcOlromnKjdDMRcVr1BnJJas

<欲望>

生物の意識の最も古い起源は、「欲望」だと筆者は考えている。

個体のエネルギー代謝過程を維持し生存しようとする「欲望」、個体の遺伝情報を次世代に伝えようとする種保存の「欲望」は、すべての生物が持つ基本的な「欲望」である。

それは、単純な個別の「感覚-運動」の「刺激-反応」に帰着されるものではなく、それらの全体を、種保存の目的のためにコーディネートし、コントロールするドライバーである。

<意識>

欲望という意識のプリミティブな形は、生物が進化の中で発展させてきた、その「本能」と一体のものだ。

やがて、環境への柔軟でより高度な適応のために、欲望という本能と一体の意識の原基から、本能とは区別された「意識」が分離を始める。

ほとんどの動物は、意識を持っている。

<人間の意識>

地上の動物で、意識をもっとも高度に発達させたのは、人間である。

その意識の特徴の一つは、人間が他の動物とは違うものであるという意識、人間としての共通性、類としての自覚が生まれたことである。

それは、人間が作り上げた「宗教的意識」の結果である。

歴史的には、超越的なものとの関係で、我々は、我々が等しく無力な存在であることを知るようになったのかもしれない。

<「理性」の概念>

話は少し飛ぶ。

デカルトは、「明晰かつ判明に認識されるところのものは真である」とする。

同時に、そうした判断能力は、生まれつき全ての人に備わっているとする。

これは、類的存在としての人間の共通性の新しい認識である。それは、人間の認識能力を「理性」として特徴付ける新しい時代を準備するものだった。

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