単純なサンプルを実際のLWEへ拡大する

【 単純なサンプルを実際のLWEへ拡大する 】

このセッションでは、これまで見てきた単純なサンプルの拡大として、実際のLWEを紹介します。

LWEの実装には、いろいろバリエーションがあるのですが、今回紹介するのは、その中でも基本的なものです。

単純なサンプルを拡大する基本的な方向は、秘密キーを一つのスカラーではなく、複数の要素を持つベクトルにしようと言うことでした。

LWE暗号は公開キーを二つ持ちます。LWE暗号化の特徴の一つは、公開キーAの複数の要素に秘密キー s を掛けて、それぞれに「エラー」と呼ばれる小さなランダムな数を加えて、もう一つの公開キーBを作ることです。

こうした関係を次のような式で表しましょう。

  B = As+e

単純なサンプルでは、秘密キーsが一つの数字で、B, A, eがベクトルでした。sをベクトルにしてもこの関係式が成り立つようにするには、Aを行列にして、Asがベクトルを返すようにすればいいのです。 

他のところも修正が必要なのですが、基本的にはこの変更を進めていけば、拡張されたLWEが得られます。

前回のセッションで見たように、それぞれの変数が (m行 n列 の行列として)どのような型を持つかを、ゆっくりチェックしてみてください。

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動画「LWEの基本的なプロトコル」を公開しました。ご利用ください。https://youtu.be/MnD6B9HQ0Lg?list=PLQIrJ0f9gMcPtw-6OwIOO2rFKu_A-7OfF



この動画のpdf は、こちらからアクセスできます。
https://drive.google.com/file/d/1WHj-tBeMV0SyDv68Ep0JIjpUJxpHG4Gl/view?usp=sharing

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