Kripkeの「可能的世界」 2 — 可能的世界と情報

【 「Kripkeの「可能的世界」 2 — 可能的世界と情報」公開しました 】

 11/26 マルゼミ「認識について考える 2 -- 認識の認識 –」の第二部「認識の発展のモデル」のショートムービーです。ご利用ください。

https://youtu.be/4sVmXyfZSZI?list=PLQIrJ0f9gMcPmqWCIYjND28DLB9SwQ_eX

スライドは、https://drive.google.com/file/d/1PtCZXDjVA6_i0Eo45Hvy52HqsN65k_Lj/view?usp=sharing からアクセスできます。

【 可能的世界と情報 】

「可能的世界」のそれぞれの世界は、時間の流れの中で、我々がそこでさまざまな情報を受け取る世界を表現していると考えることができます。 「可能的世界」の枠組みは、基本的には、我々の認識は発展することを表現しています。

「可能的世界」のそれぞれの世界を、区別し特徴づけるものは、それぞれの世界が持つ「情報」なのです。

ある世界を特徴付ける「情報」の表現として、「世界Xで、ある論理式Aを証明する十分な情報が存在する」ということを、次の式で表現してみましょう。

  𝜙(𝐴,𝑋) = 𝑇

もしも、こうした情報が欠けている時、

  𝜙(𝐴,𝑋) = 𝐹

としましょう。この式は、「世界Xで、論理式Aが偽である」ことを主張しているわけではありません.。「世界Xで、論理式Aが真である十分な情報」が足りないことを意味しているだけです。

𝜙の役割を明確にするために、状況を次のように、少し単純化して説明してみたいと思います。ある論理式Aが、三つのatomic formula P, Q, R から構成されているとします。

𝜙(𝑃,𝐺) = 𝑇  なら、命題Pを証明する十分な情報が、世界Gに存在するということですので、Pは世界Gが持つ情報と考えることができます。この時、世界Gの上に、Pを書き加えます。

𝜙(𝑄,𝐺) = 𝐹  なら、命題Qを証明する十分な情報が、世界Gに存在しないということですので、Qは世界Gが持つ情報とみなすことはできません。この時、世界Gの上に、Qを書き加えることはしません。

こうして、可能的世界たちが、それぞれ、ある情報を持つ表現された図形で与えられた時、可能的な世界たちの関係は、どのようなものになるのでしょう?

それについては、次回、少し丁寧に説明しようと思います。


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