ネットワークの遅延について

【「ネットワークの遅延について」公開しました 】

1/29  マルレク「分散合意アルゴリズム (1) — Paxos」にむけ、ショートムービー「ネットワークの遅延について」を公開しました。ご利用ください。

https://youtu.be/gR72GcwI_Fw?list=PLQIrJ0f9gMcOTqmza5742zyEYjkApl_fF

前回は、Jim Waldo の論文を紹介して、PCでPCの上で動くプログラムをプログラミングするのと、多数のコンピュータがネットワークで結ばれた分散システムをプログラミングするのとは、質的に大きな違いがあるという話をしました。

今回は、Erik Meijer の、ネットワークをまたいでデータを処理するのに要する時間は、コンピュータ内部の処理に要する時間と比べると、「桁違い」に大きいという指摘を紹介します。

人間には、コンピュータとネットワークのスピードの「桁の違い」を、感覚的に感じることは難しいかもしれません。それは、コンピュータがあまりに速いからなのですが。

彼は、コンピュータが内部で一つの命令を実行するのに一秒かかると考えてみます。これぐらいなら、そのスピードを感じることはできますね。仮にそう考えた時、ネットワークを通じてアメリカからヨーロッパにデータを送る処理には、どれくらいの時間がかかることになるでしょう?

彼の計算によれば、それには、5年かかるそうです!

これも、PCの上で動くプログラムをプログラミングするのと、分散システムをプログラミングするのとは、質的に大きな違いがあるという Jim Waldo の指摘を、別の角度から裏付けるものだと思います。

スライドのpdfは、次のページからアクセスできます。https://www.marulabo.net/docs/paxos/

Erik Meijerの “Latency as an Effect” は、次のURLからアクセスできます。https://class.coursera.org/reactive-001/lecture/51


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