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セミナー予告【 1/31 「ポスト・ディープラーニングの人工知能技術を展望する」 】

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1/31 上記のセミナーを角川アスキー総研さんで開催します。 https://lab-kadokawa43.peatix.com/ 現在の「人工知能」技術の中核は、ディープ・ラーニング技術です。ディープ・ラーニング技術は、2012年以来、爆発的に発展・普及し、大きな成果を上げてきました。 しかし、現時点でのディープ・ラーニング技術の達成は、人間の「知能」の機械による代替に成功したというよりは、人間と動物に共通する「感覚=運動能力」の機械による代替に、大きな可能性を開いたということに他なりません。 それには理由があると、僕は考えています。 ディープラーニングがよって立つ立場は、人間の(それは、脳を持つ他の動物とも同じなのですが)認知・運動能力は、基本的には脳のニューロンの結合状態に還元できるというものです。この「コネクショニズム」という還元主義は、強力なものですが、動物と人間の違いを考えようとすると、あまり役には立ちません。 人間固有の認知能力と言えば、言語的認識能力と数学的認識能力が双璧です。セミナーでは、この二つの能力に、ディープ・ラーニング以外の陣営から、どのようなアプローチが行われているか紹介したいと思います。 セミナーでは、人工知能研究の歴史を振り返りながら、知能へのもう一方のアプローチ、「計算主義」(僕は、あまり、この名前気に入ってはいないのですが。といって、「シンボル主義」というのもどうかなという気がしています。)を取り上げられればと思っています。 僕の基本的立場は、人工知能に関しては、「コネクショニズム」も「計算主義」も、人間の「知能・認知能力」の全領域をカバーするには、いささか足りないところがあるのではというものです。ただ、個人的には、いわば哲学的には、数学的認識のメカニズムに強い関心を持っています。 セミナーでは、現代の生物学的かつ計算主義的言語学の潮流を、ChomskyのMinimalist Programを中心に紹介しようと思います。 現代の知能への「計算主義」的アプローチの始祖は、いうまでもなくTuringです。セミナーでは、こうした系譜を受けつぎ、コンピュータによる数学の証明に取り組み、昨年、急逝したVoevodskyの仕事を紹介できればと思います。

MSさんでの講演

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今日は、日本のMicrosoftの創成期を知る人たちの会に招かれてMSさんで講演。当時は違うところにいたのだが、今ではなぜか懐かしい話をいろいろ聴く。僕は、ベンダー・フリーの立場なのだが、ITの世界の人は、基本的には、同じ人種なんだなと思う。

Camila Cabello

Spotify の「Top 50」で、ずっと首位を独走していたポスト・マローンの「Rockstar」が首位陥落?(なんで、この曲が日本で流行らないのか不思議だったのだが) 一位になったのは、カミラ・カベロの「Havana」。 https://goo.gl/U6nQ6B  歌詞は、アメリカで悪い男に騙され、故郷のハバナを思うという、ちょっと情けないものだが。 "Camila Cabello Is Writing Music About Her Family's Journey From Cuba: 'I Want to Make a Love Song for Immigrants' "  https://goo.gl/sDUYhj 「移民のためのラブソングを作りたい」という、カミロ・カベラは、キューバ生まれの20才。1月12日に、ソロ・デビュー・アルバム "Camila" を出したばかり。彼女のことは、エルトン・ジョンが絶賛しているようだ。 https://goo.gl/pG8Zpa 今日のGoogle検索のロゴに、見知らぬ女性が。 ググって見たら、ケティ・フラドというメキシコの女優だった。「真昼の決闘」に出ていたらしい。(僕は、ゲイリー・クーパーとグレース・ケリーしか覚えていなかった。) ケティ・フラドは、メキシコ人俳優として、初めてアカデミー賞にノミネートされたようだ。今日は、彼女の誕生日。でも、なぜ、今なのかと、ちょっと不思議な気もした。(でも、それは、僕が鈍いだけなのかもしれない。) そのうち、Top 50に、"Shithole" という曲が入るかもしれないな。

7年前の思い出

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砂金 さんのシェア(7年前の  竹下 さんの「思い出」)  https://www.facebook.com/shin135/posts/10214857723498337  をシェアしようと思ったら、うまくできませんでした。 よく見たら、僕だけ、タグづけされていないのが原因かしら? ------------------ ずいぶんと懐かしいのでてきたなw。 AWS、GCP(当時AppEngineのみ)、Azure入り乱れでのクラウド遠足、楽しかったですねー。丸山先生と全国回らせていただきました。 技術啓蒙の初期段階ではとにかく興味を持ってもらうことが重要。 チャットボットからのスマートスピーカーでまた混戦になりそうな予感。時代は繰り返す、か…。

1/15 マルレクの様子です

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1/15 マルレク講演資料公開

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明日のマルレクの講演資料です。ご利用ください。 https://goo.gl/i1V7Et   本論は、Part III です。こちらだけでもどうぞ。

1/31 「ポスト・ディープ・ラーニングの人工知能技術を展望する -- 人工知能研究の歴史を振り返る」

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1月31日、角川アスキー総研さんで、上記のセミナーを行います。 https://lab-kadokawa43.peatix.com/ 講演概要 2012年に始まった「ディープラーニング」のブームから、5年以上がたとうとしています。ますます応用分野を拡大する人工知能技術が、私たちの生活と未来にとって大きな意味を持つことは、多くの人の共通認識になりつつあります。 同時に、この間の様々な取り組みを通じて、現在の人工知能技術が、克服すべき課題を抱えていることも、明らかになりつつあります。人工知能の未来を考える上では、現在の到達点を正確に把握することが必要です。また、できるだけ広いパースペクティブの中で、問題を捉えることが重要だと考えています。 現代の人工知能技術の中核は、ディープ・ラーニング技術です。ディープ・ラーニング技術が、人間の視覚(例えば、画像認識)や聴覚(Voice to Text)等の感覚器官の能力の機械による置き換え、また、運動能力のコントロール(自動運転やロボット)においては、すでに人間の能力を超えるところにまで到達しているのは明らかです。ただ、これらの能力=感覚・運動的能力の多くは、動物と人間に共通する能力に他なりません。それらについては、デープ・ラーニング技術が一つの解答を与えています。 人工知能技術の未来を展望するとき、ディープ・ラーニングが得意とする感覚・運動的能力を超えて、動物にはない人間固有の知的な能力、例えば、言語能力とか数学的な能力を、我々が機械でどのように実現していくかが、「ポスト・ディープ・ラーニング」の人工知能技術の大きな課題になると、僕は考えています。 もちろん、こうした展望を具体的な人工知能の実装に落とし込むのは、すぐにはできないことが多いのですが、人工知能研究が進むべき方向性を、明確に意識することは重要なことだと考えています。こうした時には、人工知能研究が辿ってきた歴史を振り返ることが、きっと役に立ちます。 講演では、これまでのマルレクで取り上げてきたトピックと比べると、すこし回り道になりますが、あらためて、チューリングから現在までの、人工知能研究の歴史を振り返り、「ポスト・ディープラニング」の課題を考えて見たいと思っています。