量子通信の基礎 -- 量子リピーターの話

【 量子通信の基礎 -- 量子リピーターの話 】

次回から、トピックスが変わります。量子通信の本丸と言っていい「量子リピーター」の話を始めようと思っています。

実験室の中の短い距離ではなく、どれだけ長い距離で正確な通信ができるかに、量子通信の実用化の成否がかかっています。通信距離拡大と信頼性向上の鍵を握っているのが、「量子リピーター」です。

「量子リピーター」は、その役割から見れば、光ファイバー通信での「光ファイバー増幅器」に対応するものですが、異なるところがあります。光増幅器は、入力の信号を検知し(これは「観測」です)、それを増幅し出力します。これは、情報の「コピー」に他なりません。観測で状態が変わり、丸ごとの情報のコピーが不可能な量子情報の世界では、それはうまく機能しません。

量子通信の基本は、「量子テレポーテーション」です。そのためには、通信する双方のノードがエンタングル状態にあることが必要です、今回は、通信ノードの双方をエンタングル状態にする役割を「量子リピーター」が担っていることを中心にお話ししたいと思います。

ここでも、BBコンビのベネットたちが先駆的な仕事をしています。

次のような内容を考えています。

 ● エンタングルメントと量子リピーター

  ● Entanglement Swapping

  ● 密度行列でみるエンタングルメント

  ● エンタングルメントの純化・精製 -- BBPSW プロトコル

 ● 量子エラー訂正と量子リピーター

今回の動画は、「量子テレポーテーション回路」を、Bell State Gate (BSG) とBell Measure Gate (BMG) をそれぞれ一つのブロックとして書き換えたものです。こうした簡略化は、次に見る Entanglement Swapping の理解に役立つと思います。

【「Bell State Gate とBell Measure Gateで量子テレポーテーション回路を記述する」を公開しました】

https://youtu.be/3TW_3Rn3fS4?list=PLQIrJ0f9gMcMOZpuJsAE6UvyX4g0_TYnM

動画のpdfは、こちらからアクセスできます。https://drive.google.com/file/d/1800ZvBzIznv7SU9ulzCRroD3sXEjTUeL/view?usp=sharing

このシリーズのまとめページはこちらです。
https://www.marulabo.net/docs/q-net/

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