「型の理論」入門 (4) 論理的推論(1)-- 判断と論理式を公開しました
【「型の理論」入門 (4) 論理的推論(1)-- 判断と論理式を公開しました 】 https://youtu.be/1QnJRWLgOvI?list=PLQIrJ0f9gMcPC8_eEnysTwZm14VRaQWCT スライドのpdf資料は、こちらからアクセスできます。 https://drive.google.com/file/d/1hTC2avZPGWTz4I-uoeliENEBmrW8BEkN/view?usp=sharing 今回の「型の理論入門(4)」から、「論理的推論」のトピックを二回に分けて紹介します。 ここで取り上げるのは、ゲンツェンの Natural Deductionというシステムです。(正確にいうと、30年代半ばのゲンツェンの仕事を、60年代にプラヴィッツが整理したものの、かつ、その命題論理版です) 20世紀に入ってすぐ、ゲンツェンに先立って、ラッセルやヒルベルトが論理的推論の公理化に取り組んでいたのですが、それらのシステムは、必ずしもわかりやすいものではありませんでした。ゲンツェンのシステムは、それらと比して直観的で自然なものでした。このシステムを「自然な演繹」システムと呼んだのには、そうした背景があります。 今回のコンテンツには、「論理的推論」というテーマから少し離れているように感じられるかもしれませんが、重要な論点が含まれています。 それは、「判断」と「命題」の区別という論点です。そうした議論は、数理論理学というより哲学的議論に近いものですが、この議論を展開したのが、「型の理論」の最大の貢献者の一人である、マーティン・レフでした。90年代のことです。 ある命題がある命題を論理的に含意することの基礎に、ある判断からある判断が論理的に導出されるという構造があるという指摘です。 今回は、こうした立場で整理された「命題の構成ルール」を紹介します。ほとんど、自明に思われるかもしれません。しかし、こうしたステップが、論理的推論の前提だと思って見て貰えばいいと思います。 次回、論理的演繹のルールを紹介します。 今回の動画とスライドは、次のページからアクセス出来ます。 https://www.marulabo.net/docs/type-theory-talkie/ ページのリニューアル、少しずつですが進んでいます。