AIと数学 -- 2022年 vs 2026年 この4年間で何が起きたのか?

【 AIと数学 -- 2022年 vs 2026年 (1) 】

このセッションでは、AIと数学の領域での変化を振り返ってみようと思います。

僕は、これまでも述べてきたように、AI技術は、

 AI-1 : 「 大規模言語モデル+α 」から
 AI-2 : 「 大規模言語モデル+形式的証明システム+α 」へ

と発展・進化していると考えています。この変化の中心舞台が、AIと数学の領域です。

【 2022年 OpenAI "Theorem Prover Project" 】

AI-1からAI-2 への移行はいつから始まったのでしょう。
そこには明確な画期があったと僕は考えています。それが、当時 OpenAIにいた Ilya Sutskever が主導した "OpenAI Theorem Prover Project" です。

【 2026年 ”Ten Advances in Mathematics and Theoretical Computer Science”
 】

それでは、AI-1からAI-2 への移行の「始まり」ではなく、AI-1からAI-2 への移行そのものの画期となるのは、どのような動きでしょうか? それは、今年 2026年7月 OpenAIが公開した論文 ”Ten Advances in Mathematics and Theoretical Computer Science” だと僕は考えています。

【 AI-1からAI-2 への移行の意味を考えることの重要性 】

変化の激しいAIの世界で、2022年ー2026年の4年間というのは、いろんな事があったとても長い時間です。Ilya Sutskever 自身 OpenAI を去りました。このAI-1からAI-2 への移行は、AI技術の変化を振り返りその未来を展望するうえで、決定的な出来事だと僕は考えています。もちろん、この「移行」は、完成したわけではありません。ただ、AIにとって、大きな扉が開かれたと、僕は考えています。

今回のセッションでは、2022年のプロジェクトの振り返りを中心に行います。

【 2022年 Ilya Sutskever が考えたこと 】

ディープラーニングの到達点:

「ディープラーニングは、言語・ビジョン・画像生成を含む多くの分野で目覚ましい成功を謳歌してきた。 ディープラーニングがまだそれらの分野と比肩しうる成功を収めていない一つの領域がある。それは、広い見通しとシンボルに基いた推論を必要とするタスクの中にある。」

我々のモデル(Theorem Prover)の限界:

「我々は、何度も我々のモデルが生成した証明手順の複雑さに、強く印象付けられてきた。しかし、こうした推論ステップを必要とする証明の多くは、現在のコンピュータの能力の地平
を超えたところにある。」

「我々が、たとえ挑戦的な数学オリンピックの選択された問題を解いたとしても、我々のモデルは、いまだこれらの競技の最も優秀な学生たちと競争するにはは
るかに遠い場所にいるのである。」

「我々のモデルはcutを生成するいくらかの能力を示したものの、彼らが生成したcutはたいていの場合、浅いものだった。(それらは、ごく少数の証明ステップ(tacticのこと)しか含ま
ず、必ずしも、証明の構造を深く変えることはなかった。)」

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参考資料
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● OpenAI 2022年2月

“Solving (Some) Formal Math Olympiad Problems”
https://openai.com/blog/formal-math/

“Formal Mathematics Statement Curriculum Learning”
https://arxiv.org/pdf/2202.01344.pdf

“Theorem Proving in Lean 4”
https://leanprover.github.io/theorem_proving_in_lean4/

● OpenAI 2026年7月

”Ten Advances in Mathematics and Theoretical Computer Science”
https://cdn.openai.com/pdf/ten-proofs-oai.pdf

”How the Ideas Came Together”
https://cdn.openai.com/pdf/reasoning-walkthroughs.pdf

10の証明のGithub
https://github.com/openai/ten-proofs

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2022年のOpenAIの取り組みのマルレクでの紹介
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2022/03/26「コンピュータ、数学の問題を解き始める」 まとめページ
https://www.marulabo.net/docs/math-proof/
コンシェルジェαバージョン
https://www.marulabo.net/20220326md/

「コンピュータ、数学の問題を解き始める」 講演資料 pdf 
https://drive.google.com/file/d/12726t4yD0ouUngmFXSy2UIzvQptSdP6g/view


「コンピュータ、数学の問題を解き始める」 講演ビデオの再生リスト
https://www.youtube.com/playlist?list=PLQIrJ0f9gMcNz3RKzDYCANRvt7NciY86X

講演ビデオ 第1部「Open-AI Theorem Prover」
https://youtu.be/ZehrcJpWl-M?list=PLQIrJ0f9gMcNz3RKzDYCANRvt7NciY86X

講演ビデオ 第1部「Open-AI Theorem Prover」mp4ファイル
https://drive.google.com/file/d/1FLIyXWAp3wTQgYiSA0Vw98OBXzatacAy/view?usp=sharing

講演ビデオ 第1部「Open-AI Theorem Prover」講演pdf
https://drive.google.com/file/d/1rh4vUaO6w8HunrTno2HulVXCsT9q-4Hg/view?usp=sharing

講演ビデオ 第2部 「Open-AI Theorem Proverは何を学習したのか?」
https://youtu.be/bA0nkOPERb4?list=PLQIrJ0f9gMcNz3RKzDYCANRvt7NciY86X

講演ビデオ 第3部 「数学者、証明にコンピュータを使い始める」
https://youtu.be/UNERLM4vdDg?list=PLQIrJ0f9gMcNz3RKzDYCANRvt7NciY86X

講演ビデオ 第4部 「形式的証明の背景と変化の意味を考える」
https://youtu.be/J4w3i6TijG8?list=PLQIrJ0f9gMcNz3RKzDYCANRvt7NciY86X

講演ビデオ 第4部 「形式的証明の背景と変化の意味を考える」mp4ファイル
https://drive.google.com/file/d/1IhiUFVddHH5ZllWmpwr82VEeNQhZa-Oo/view?usp=sharing

講演ビデオ 第4部 「形式的証明の背景と変化の意味を考える」講演pdf
https://drive.google.com/file/d/1roXvwkGcErS2F5npnQxJjlU6IDjtrg6Y/view?usp=sharing


セミナーに向けたショートムービーの再生リスト
https://www.youtube.com/playlist?list=PLQIrJ0f9gMcPP8LOejaQQlYufAMEQbcdg

セミナーに向けたblog集
https://www.marulabo.net/docs/math-proof/#%E3%82%BB%E3%83%9F%E3%83%8A%E3%83%BC%E8%A7%A3%E8%AA%ACblog


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