AIと数学 -- AIはどのような問題をどのように解いたのか (2)

 【 AIと数学 -- AIはどのような問題をどのように解いたのか (2) 】

前回のセッションから、「AIはどのような問題をどのように解いたのか」というトピックを取り上げています。まずは「AIはどのような問題を解いたのか」の紹介から始めたいと思います。

前回のセッションでは、「今回発表された10の数学的問題の多くは、僕は全く知らないものでした。ただ、そのうちの一つ、第4番目の問題「A Counterexample to Connes Rigidity (コンヌ剛性に対する反例)」は、よく知っている問題でした。」と書いたのですが、恥ずかしいことにその僕の認識は、間違っていました。

ボケている証拠です。6番目の問題 "Quantum parallel repetition." も、7番目の問題 "Closest vector problem." も、それに関連した話題をマルレクで取り上げていました。ボケの弁解は後回しにして、このセッションでは、6番目の問題に関連したマルレクの資料を紹介しようと思います。

実は、この6番目の問題は、僕が「この問題は知っている」といった4番目の問題と深い関係があります。前回のセッションで述べたように、Connnes予想が偽であるという証明は、量子情報理論の画期的な大定理 MIP*=RE 定理の系として導かれたものです。

Connnes予想が偽であるなら、MIP*=RE 定理でのTsirelson限界の利用のような量子情報論的な性質を使わずとも、純粋に代数的にその反例を構成できるはずだというのが、4番目の論文の基本的な動機になっています。そしてそれに成功したのです。

一方、MIP*=RE 定理の証明の骨組みを構成しているのは、二人のentangleした万能の証明者との対話を通じて、我々は何を知りうるのかという「対話型証明 Interactive Proof 」の手法です。そして、6番目の論文 " Exponential Parallel Repetition for All Two-Player Entangled Games" は、この Interactive Proof 分野での未解決の問題を扱ったものです。

マルレクでは、セミナー「MIP*=RE 入門 — Interactive Proofとnonlocal ゲーム —」が、MIP*=RE定理とInteractive Proof について、詳しく述べています。是非、参照ください。

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「MIP*=RE 入門 — Interactive Proofとnonlocal ゲーム —」まとめページ

「MIP*=RE 入門 — Interactive Proofとnonlocal ゲーム —」講演資料pdf 

講演ビデオ 第一部:Nonlocal Game – エンタングルメントとゲーム

講演ビデオ 第二部:Interactive Proof — 複雑性理論の古典論とその転換

講演ビデオ 第三部:MIP* = RE 定理 — 量子論と複雑性理論の交わるところ

セミナーに向けたショートムービーの再生リスト
「CHSHゲーム入門 — nonlocal game とInteractive Proof」

「Interactive Proof 入門」 第一部 「機械と人間のインタラクション」
https://www.marulabo.net/docs/interactiveproof/

「Interactive Proof 入門」 第二部 「nonlocal game とInteractive Proof」

「Interactive Proof 入門」 第三部 「確率と証明」
https://www.marulabo.net/docs/pcp/


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