自然言語理解と量子論 −− Deep Dive Audio

【 自然言語理解と量子論 】

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Transcript

(00:02) 今回のディープダイブへようこそ 今日はですね 自然言語処理の最先端と言いますか 量子言語モデル QNLPの世界にちょっと深く入っていこうと思います 手元にはですね この分野の二つの大きな流れ タイ・ダーネ・ブラドリーたちのグループの 法上見論を使うアプローチと それからボブ公客たちの公正的分布意味論 これ通称ディスコキャットモデルって 言われてるみたいですけど これを比較分析したレポートがあるんです そもそもなぜ言語処理に量子論なのかっていう疑問と あとこの二つのアプローチ 根本的に何が違うのかというあたり 今回のミッションは このちょっと複雑なテーマの確信をつかんで あなたにとって何が一番重要なのか それを明らかにしていきたいなと 非常に面白いテーマですよね この二つのアプローチどちらも 言語の数学的な構造 これを捉えるために 兼論っていう中小的な数学と あと量子論の考え方を使う ここまでは共通してるんですよ でもその何というか

(01:05) 出発点が本当に対照的なんです 文法の構造をまず大事にするのか それとも実際の言語データに見られる 統計的なパターン こっちを重視するのか ここに大きな違いがあるわけです なるほど文法家統計家ですか 興味深いですね ではもう少しそこを掘り下げていきましょうか そもそもなぜ言語と量子が結びつくのか その共通の土台っていうのは何なんですか はいまず基本にあるのは 分布仮説っていう考え方ですね これは単語の意味はその使われる 文脈によって決まるっていう 言語学とかAIでは割と標準的な考え方です でどっちのアプローチも単語の意味を ベクトル空間数学的な空間で表現して その単語同士の関係性とか 文の意味の合成とかを 兼論特にモノイド兼っていう 数学の言葉で記述しようとするんですね そのレポートでストリング図 ストリングダイアグラムっていうのが なんかやたら出てきましたけど

(02:08) あれはこう図で分かりやすくしてるって だけじゃないんですか 言語の意味が組み合わさっていくプロセス こういう要素が組み合わさる過程を 線と箱だけですごく直感的に表現できるんです 計算のルール自体が 図の変形ルールとして視覚化されるんで 複雑な構造も追いやすくなるんですね ほう計算も図で表すと それで後継のアプローチ そのディスコキャットモデル 彼らは文法第一主義とのことでしたけど そのストリング図はどう関係してくるんですか まさにそこがポイントで 後継たちはまず文の文法構造 具体的にはプレグループ文法っていう 形式文法を使うんですが これが意味を組み立てる設計図だと考えるんです でストリング図はこの文法構造が 個々の単語の意味ベクトルをどうやって合成して 文全体の意味を作るか その計算プロセスそのものを図で表している というわけです なるほど文法のルールがそのまま

(03:12) 意味の計算手順に対応してる そうなんですその通りです そして彼らの発見の一番すごいところは この文法構造を記述する 兼論コンパクト平兼っていうんですが その数学的な構造が なんと量子力学で使われる プロセスティロンの構造と数学的に全く同じ つまり同型であることを見出した点なんです 文法の構造と量子の構造が同じ だから彼らは自分たちのqnlpは量子ネイティブ コーンタムネイティブなんだと主張するわけです 言語の文法構造そのものが本質的に 量子的性質を持っているんだと これがもし本当に正しいとなると 結構インパクトがあって 言語の意味を正確に捉えるには 単に計算を早くするためじゃなくて その量子的性質をちゃんと再現できる 量子コンピューターが本質的に必要になるかもしれない っていう話にもつながるんですね それはかなり大胆な主張ですね

(04:15) 文法自体が量子的 じゃあそれに対してブラドレイたちのグループ こっちは全然違う視点だって聞きましたけど どういうアプローチなんですか 彼らはですねむしろ最近の大規模言語モデル llmって言いますよね はいはいgptとかそういう そうですそうです 脅威的な成功からインスピレーションを得ている感じですね llmって人間が作った厳密な文法ルールを 明示的には与えられなくても 膨大なテキストデータの中から 単語の狂気パターンみたいな統計的相関を学習して それだけですごく自然な文章を作り出しますよね ブラドリたちはこの統計こそが 言語構造の厳選なんじゃないかと考える いわば統計第一主義みたいな立場です なるほど文法は結果であって まずデータの中に構造があるんだと そういう見方ですね じゃあ具体的にはどうやってその統計的な構造をモデルにするんですか 彼らはより高度な見論で 法上見論エンリチドカテゴリーセオリーっていう枠組みを使うんです

(05:21) これを使うと単語と単語の関係を単に繋がってるかどうかだけじゃなくて どれくらい近いかみたいな連続的な尺度で捉えられるようになる 統計的な性質をうまく扱えるんですね それから量子情報理論から借りてきた 飛躍密度作用素リデューストデンシティオペレーターっていう概念を使って ある単語が現れるその周りのいろんな文脈の情報 これをギュッと凝縮して表現しようとしています これ実は見論の両ネタの補大っていうすごく強力な定理とも関係づけていて 単語の意味っていうのはその単語が現れる全ての文脈の集合 それそのものなんだっていうよりデータにこさした意味の解釈を提案してるんですね なるほど 公家たちが文法っていう設計図から意味を組み立てるのに対して ブラドリたちはデータっていう素材そのものにもともとある構造を もっと洗練された数学で直接捉えようとしてるとそういう対比ですかね もしブラドリたちの考え方が正しいとすると 私たちが学校で習うような文法規則って言語の根本原理というよりは観察されたパターンを

(06:28) 後から記述したものに過ぎないみたいな話にもなりかねませんね そういう解釈も十分に可能だと思いますね ここで特に興味深いのはやっぱりこの2つのアプローチが 言語の構造っていうものに対して根本的に違う 哲学的な視点を提供しているっていうことなんです 一方は形式的でトップダウンな構造 もう一方は経験的でボトムアップな構造を重視している ということはこれ結局どういうことなんでしょう あなたにとって重要なのはQNLPっていうのが 単に未来のすごい計算技術ってだけじゃなくて 言語とは何かとか意味はどこから来るのかみたいな もっと根源的な問いに新しい光を当てる可能性を秘めているということですね そしてその探求には今大きく2つの方向性があるんだと ええそうですねしかもこの2つの対立する視点 もしかしたら将来統合されるかもしれないという気がちもあるんです ブラドリーたちの最新の論文では構造保存量子エンコーディングっていう

(07:34) アイデアが提案されていてこれは文法的な構造と統計的な構造 その両方をより高次元の量子表現の中でうまく両立させようみたいな 試みで今後の展開がすごく注目されますね なるほど統合の可能性もでは最後にちょっとあなたにも考えてみてほしい 問いを投げかけてみたいんですが言語が持っている構造っていうのは 人間が決めた設計図つまり文法のようなものなんでしょうか それとも膨大な言葉の実際の使われ方統計の中から こう自然に浮かび上がってくるパターンそういうものなんでしょうか この問いに対する考え方っていうのは今後の ai と言語研究がどう進むかそれだけじゃなく もしかしたら私たち自身の言語感にも結構影響を与えてくるかもしれませんね

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