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帰りたい。帰れない。

寒波が襲来して飛行機が欠航となって、東京に帰れなくなる。今日も、欠航だった。 Facebookでのやり取り。 Yさんから。「他の選択肢は無いですか? 高速バスやJRで南下してからフライトとか」 北海道、広いんですよ。その上、冬は厳しいんです。 稚内から千歳まで、JRだと6時間、バスだと7時間かかります。その上、吹雪だと、JRもバスも止まります。新幹線だと、7時間あれば、鹿児島までいけますからね。 千歳までたどり着いても、今年の冬は、稚内空港より千歳空港の方が、飛行機よく欠航になっています。千歳から飛べなくなると、泊まるところ探さないといけない羽目になります。 飛行機飛びさえすれば、稚内・羽田、二時間弱で行けますので。ブリザードが過ぎるのを待つのが、いいかと。 現役時代は、絶対外せない用事があると、冬の移動、随分悲しく辛い思いをしました。今は、「まあ、いいか」でゴマかそうかと思っています。 Tさんから。「道内で、函館位まで飛ぶの無いですか? 函館まで来れば、あとは東京までひとっ飛び」 北海道には沢山の飛行場があります。僕の地域は、国政選挙は「北海道12区」というのですが、小選挙区なのに飛行場が5つもあります。稚内・利尻・礼文・オホーツク紋別・女満別。多分、日本最大の「小」選挙区です。でも、これらの空港を結ぶ路線はありません。稚内・函館間の飛行機は飛んでいません。 以前は、道内の地方空港のハブの役割を、札幌の丘珠空港が果たしていたのですが、こうした丘珠の役割は廃止され、千歳に集約されました。 あと、「雪で飛行機が欠航」というのは、飛行機が雪に弱いというより、滑走路に積もった雪の除雪・排雪が間に合わないことが最大の理由です。ですので、雪による欠航の場合、目的地に関わらず、大抵は、飛行場全体で発着がストップします。そういうわけで、羽田便だけでなく、今日の稚内・千歳便は、二便とも欠航でした。

P = NP ? 問題の研究の到達点

P= NP? 問題の研究の到達点のサマリーを Scott Aaronson が出している。 http://www.scottaaronson.com/papers/pnp.pdf そろそろ僕の冬休みも終わりなので、ちゃんと読めないのだが。多分、この問題での、現時点での最良のまとめになるだろう。 彼のblogで、この論文に関連して、2015年に交通事故で亡くなった John Nash とのエピソードを紹介している。 http://www.scottaaronson.com/blog/?m=201701

宇多田ヒカル Fantôme

9月に放送された「SONGS スペシャル 宇多田ヒカル」を見る。大晦日にも再放送されていたらしい。 大学で教えていた時、よくできる学生がいて、IT業界への就職を勧めたのだが、彼は頑として、公務員になりたいという。彼は子供の頃、宇多田の母、藤圭子がそうであったように、父に連れられて道内を「門付け」をして回っていたという。僕は説得を諦めた。というか、自分の「進路相談」の浅薄さを恥じた。 宇多田が音楽活動を停止した「人間活動」宣言の時、ある小説の主人公が、これからは「人間のことをする」(something like that)と言っていたことを思い出した。大江か村上の小説だと思うのだが、今回、手元に本がなくて確かめられなかった。 番組で主にコメントしていたのは、糸井重里と井上陽水だった。どちらも70近い爺さん(そういう僕も同世代だ)。コメントは、気が利いたものだったが、もっと若い世代が、宇多田の歌をどう感じているのか知りたい気もした。 ただ、宇多田のアルバムFantômeが、母 藤圭子に捧げられたものだとすると、母 藤圭子をよく知る「父」の世代が反応するのは、自然なことなのかも。 番組中で歌われた「ともだち」、親しい友人がカラオケでよく歌う中村中の「友達の詩」と同じテーマであること、初めて知る。Fantôme 聴いたはずなのだが、全く気がつかなかった。雑な聴き方をしていたんだな。反省。

東田直樹「自閉症の僕が飛び跳ねる理由」

東京のアパートにはテレビがないので、稚内に帰ると沢山ビデオを観る。 12月11日放送 NHKスペシャル「自閉症の君が教えてくれたこと」が、とても面白かった。 自閉症の作家、東田直樹さんを取材したドキュメンタリー。確かに、対面のコミュニケーションは難しそうだったが(紙のキーボードを使っていた)、取材側の質問が月並みで凡庸だったのに対して、彼の答えは、的確で鋭い。 彼が13歳の時に書いた「自閉症の僕が飛び跳ねる理由」は、世界で30ヶ国語に翻訳されているという。 https://goo.gl/BlD8no 彼は、知能の発達が遅れているとして特殊学級に入れられたのだが、知能が遅れているというのは、とんでもない誤解だ。 ただ、悲しいことに、多くの人が、コミュニケーションが取れない自閉症児が持つ知的な能力に気づかないのも事実だろう。だからこそ、自閉症児の内面を描いた彼の本が、驚きをもって世界中で読まれているのだろう。それは、自閉症児を持つ世界中の多くの親たちに、希望を与えた。素晴らしい仕事だと思う。 ビデオを見ながら、今年7月に相模原の障害者施設でおきた、大量殺人事件を思い出した。この事件、僕には、今年を象徴するもっとも重要な事件の一つなのだが、そろそろまとめが始まる、今年の「十大ニュース」に取り上げられるか、ひそかに注目している。

ロボットにカレシ・カノジョはできるのか?

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(「カレシ・カノジョできないエンジニア Advent Calendar 2016」   https://goo.gl/MwC9H9   への 丸山の投稿です。) 僕の、常識的なつまらない結論から、先に述べることにしましょう。 ロボットに、カレシ・カノジョはできるのかですって? 出来る出来ない以前に、ロボットには、カレシもカノジョも必要ないと思います。そもそも設問が愚問です。 つまんなそうな顔をしましたね。ところで、あなたは何故、彼氏・彼女を欲しがっているのでしょう? もちろん、それをうまく語れないとしても、そのことは、実際に、あなたが恋することの障害にはなりません。ただ、「恋するロボット」を作るためには、その「感情」をキチンと説明できないといけません。 頑張れば、恋愛の「要件定義」出来るかもしれないって? さすがAI好きのエンジニア。シンギュラリティ信じているんですね。シンギュラリティ越えるのに、ロボットに「恋愛」を教える必要ないと思うんだけど。  じゃ、こんなロボット作ってみてください。 「あばたもエクボ機能を組み込んだ、恋は盲目ロボット」: 恋に目がくらみ、みなが、眉をひそめるのに、愚行を繰り返す、ロボット。 それがすんだら、「可愛さあまって憎さ百倍能力内蔵ロボット」: オセロのように、愛する人を手にかけることも厭わない、嫉妬に狂うロボット。 そんなロボット、嫌だって? それは、君の思い描く「恋愛モデル」が狭いからだと思います。思い込みや幻想も、激情や嫉妬も、高揚感と幻滅と悔悟も、恋愛の不可欠のピースです。 現在のロボットは感情を持ちません。未来のロボットに、恋愛感情に限らず感情を導入することに意味があるかについては、僕は懐疑的です。「知的なロボット」は可能かもしれないし、役に立ちそうですが、「感情的なロボット」は、作るのが難しい上、試作品ができたとしても、その能力は、あまり魅力的なものになるとは思えません。 ただ、我々人間にとっては、感情は、我々個々人の多様性の源であると同時に、我々が相互にわかり合う「共感」を可能とする基礎でもあります。ですから、感情は、どんなに複雑で、時には支離滅裂で、矛盾に満ちていたとしても、我々人間には、なくてはならないものです。喜びや悲しみは、そして怒りでさえ、我々を豊かにします。それが奪われ

僕の顔は「北米大陸」であるということ

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僕の顔を、昔、ディープラーニングの画像認識サービスClarifyで認識させたら、第3位に、"north america" という答えが返ったことがあった。(図1) 「そんな馬鹿な!」と、長いこと、ディープラーニングの画像認識もアテにできないことの例に使ってきたのだが。 昨日、角川さんで、三度目の「6時間集中講義」をやっていて、この話も紹介したのだが、今日、受講者の一人から、写真とともに、目からウロコのメッセージが届いた。どうやら、僕の顔は、やはり「北米大陸」だったらしい。(図2) 「丸山さんの顔の輪郭。右頬のラインはカリフォルニアと完全一致です。」 そうなんだ。僕の右頬は、カリフォルニアだったんだ。 ディープラーニング、馬鹿にしてごめんなさい。 すごいな。よく気づくな。気づいた人も。 脱帽です。

John Lennon "Working Class Hero"

"Imagine"のシングル盤のB面は、"Working Class Hero"だった。Imagineは、希望と未来を歌った曲だが、Working Class Heroは、絶望と現実を歌った曲だ。 https://goo.gl/FSOKnQ ジョン・レノンの生誕65周年、没後25周年を記念して企画された「ジョン・レノン決定版」と銘打たれた二枚組のアルバムは、"Working Class Hero"とタイトルがつけられていた。Imagineと並んで ジョン・レノンを代表する曲の一つだと思う。 Greendayのカバーはヒットしたので有名だが、たくさんのアーティストが、この曲をカバーしている。 シンディー・ローパーのカバーもいい。 https://goo.gl/uDzsTK こちらは、デビッド・ボウイーのカバー。 https://goo.gl/VJPhKU   ただ、若い人、この曲知らない人も多い。 今日は、ジョンの曲を聴く人も多いと思う。ぜひ、聞いてほしい曲である。 歌詞はこちら。 https://goo.gl/oVb66T