7月28日開催「紙と鉛筆で学ぶ量子情報理論基礎演習」の講義資料




7月28日開催「紙と鉛筆で学ぶ量子情報理論基礎演習」の講義資料です。ご利用ください。https://goo.gl/4Yxntm
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「はじめに」から
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本演習は、量子ゲート型量子コンピュータの基礎を演習形式で学ぶことを目的としたシリーズの第一回目である。対象を、量子論を初めて学ぶ人として、高校生程度の数学的知識を前提に、基本的なベクトル・行列計算の入門演習を含んでいる。
量子ゲート型量子コンピュータの入門としては、基本的な量子アルゴリズムや量子通信手法の紹介、量子情報理論の入門としては密度行列や量子情報とエントロピーの紹介等、重要な部分が欠けているのだが、それらについては、シリーズの次回以降で取り上げたいと考えている。
また、ここで取り上げられている素材は、物理学的な量子論から見ると、大幅に簡略化されている。こうしたアプローチは、量子論の入門としては、むしろ望ましいことのように筆者は考えている。
こうした簡略化が可能なのは、物理学的量子論が、実在的な物質を対象とし、その運動法則の解明を目指すのに対して、少なくても、量子ゲートの理論は、量子論をそのフレームにしつつ、その対象が抽象的・形式的なものであるところが大きいと考えている。(現時点での量子コンピュータの実装レベルでの達成と、その理論的展望との間には、大きな乖離がある。)
ただ、量子情報理論は、量子論から派生したそのサブセットでも、単なるその応用分野だというわけでもない。近年の物理学の大きな話題は、量子情報理論が、物理学そのものの基礎理論なのではないかという関心の高まりのように筆者は感じている。こうした関心が多くの人に共有されることを期待している。
準備期間が短かったので、いろいろ行き届かないところがあると思う。それについては、ご容赦されたい。
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  目次
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 ● 量子論の成立と発展
 ● 量子論と量子情報理論
 ● 補講:ベクトル・行列演算入門
 ● 重ね合わせの記述とket記法
 ● 観測とエルミート演算子
 ● 量子の状態変化とユニタリ演算子
 ● n-qubitシステムとしての量子ゲート
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