宮沢賢治とブラックホール

宮沢賢治は、この宇宙にブラックホールがあることを知っていたという。
「銀河鉄道の夜」「九 ジョバンニの切符」
「あ、あすこ石炭袋だよ。そらの孔だよ」カムパネルラが少しそっちを避さけるようにしながら天の川のひととこを指さしました。
 ジョバンニはそっちを見て、まるでぎくっとしてしまいました。天の川の一とこに大きなまっくらな孔が、どおんとあいているのです。その底がどれほど深いか、その奥に何があるか、いくら眼をこすってのぞいてもなんにも見えず、ただ眼がしんしんと痛むのでした。ジョバンニが言いました。
「僕もうあんな大きな暗やみの中だってこわくない。きっとみんなのほんとうのさいわいをさがしに行く。どこまでもどこまでも僕たちいっしょに進んで行こう」
植村恒一郎さんの劇評「平田オリザ 『銀河鉄道の夜』『走りながら眠れ』」https://goo.gl/y7FDXb で知る。
全然、気づいてなかった。「石炭袋」「そらの孔」「大きなまっくらな孔」のこと。

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