同じ「図形」と同じ「プロセス」

【 同じ「図形」と同じ「プロセス」】

Diagramの基本は簡単なもので、箱を線でつないだものであるということは、前回述べました。

  Diagram = Box + Wire 

です。

そして、箱は、ある線で表されるものを、他の線で表されるものに変化させる「過程」を表しています。String  Diagram は、変化の「過程」を表現する手法です。

 【 同じ「図形」】

今回は、どんな時に二つの「図形」が等しいといえるかを考えてみます。

それも簡単です。

箱を線で結んだ二つの図形があったとします。二つの図形を比べた時、同じ名前の箱が同じ名前の線で結ばれていれば、二つの図形は同じだと考えます。

箱がみかけ上遠く離れていても近くにあっても、同じ線でつながっていれば同じ図形です。また、線がまっすぐでも曲がっていても他の線とクロスしていても、同じ箱につながっていれば、同じ図形です。

Diagramにとって大事なことは、

  何が何とつながっているか

ということだけです。

 【 同じ「プロセス」】

二つの図形が同じかそうでないかは、たいていは直感的に判断できます。

ただ、プロセスを表現するものとして図形を見た時、明らかに図形としては異なる図形が、同じプロセスを表現することがあります。

たとえば、数字を受け取ってその符号を反転させるプロセスを箱Aで表すことにしましょう。箱Aは、例えば、2を受け取れば −2を返し、−2を受け取れば2を返します。この時、二つのAを直列につないだ図形Bを考えます。

Bは、2を受け取れば2を返しますので、何もしないのと同じです。何もしないのは、図形としては、箱のないただの線としても表現できます。

このように、同じプロセスが(この場合は「何もしない」というプロセスでしたが)、異なる図形で表されることがあります。

プロセスの等しさは、図形の等しさとは違う概念です。もちろん、同じ図形は同じプロセスを表します。

ショートムービー「Diagramの「等式」」を公開しました。

https://youtu.be/0V8oBmsuytk?list=PLQIrJ0f9gMcPSp_fL7-LZW0yOwYXyvXtb

スライドのpdfは、こちらからアクセスできます。御利用ください。

https://drive.google.com/file/d/1_htGFx3ny1fTogFdngXCpUuVK4fuShbC/view?usp=sharing


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