物質の世界と情報の世界

 【「物質の世界と情報の世界」公開しました 】

9/4 マルレク「量子情報とエントロピー」に向けて、ショートムービー「物質の世界と情報の世界」を公開しました。お楽しみください。
https://youtu.be/FkLWWR8OWs8?list=PLQIrJ0f9gMcOLx0Fm-G0wbNnIRr-GfP2z

「情報」という言葉を私たちは日常的に利用しています。ただ、この言葉は、中国から入ってきたわけではありません。日本で作られたものです。だいぶ昔ですが、成都の信息工程学院という大学を訪問したことがあります。その時、はじめて中国語では「情報」のことを「信息」ということを知りました。

シャノンの情報理論が日本に紹介された時、"information" という言葉が「情報」という言葉に翻訳されたわけでもありません。当時、日本で「情報」という言葉は作られていたのですが、それは「敵情報知・報告」という意味の軍事用語でした。森鴎外たちの仕事だと言われているようです。

「情報理論」は、どう翻訳されていたのでしょう? 簡単です。今のIT業界でも得意技ですが、カタカナ英語で「インフォメーション理論」と訳されていたようです。私たちが今では日常的に使っているような意味で、日本で「情報」という言葉が使われ始めたのは、1950年代の半ば以降のことです。

なんと、「情報」という言葉、僕より若いんです! くやしがってもしょうがないですね。

もちろん、「情報」という言葉はなくても、「なにかを知らせる」とか「なにかについての知識」という意味での「情報」の概念は、世界共通です。

英語では、"information"は、古い言葉です。今朝起きて調べてみたのですが、シェークスピアは、全作品の中で "information" という言葉を 3回使っています。今朝発見した豆知識です。役には立たないかもしれませんが。

肝心な話に入る前に、長くなってしまいました。続きはYouTubeで。



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