RBRM プロンプトを読む
【 OpenAI が仕事で使っているプロンプトのプロの作法を学ぶ 】
OpenAIは、モデルの出力をチェックして、モデルをコントロールするためにプロンプトを使っています。
こうしたプロンプトは、GPTの出力を受け取って、その出力をどのように評価するかについて人間が書いたのルール(これをルーブリック rubric といいます)に基づいて、その出力をカテゴリーに分類します。
こうした分類器(Classifier)の役割を果たすプロンプトを、 RBRM(Rule Based Reward Model )プロンプトと呼びます。
このセッションでは、ここでは、RBRMプロンプトで用いられている基本的なテクニックをまず確認します。その後で、GPT-4 System Card で与えられているRBRMプロンプトのソースを読んでみようと思います。
これは面白いことです。なぜなら、OpenAIの開発者が「仕事」でどのようにプロンプトを書いているかを知ることができるからです。まさに、プロンプトのプロの「作法」を学ぶことができます。
その前に、確認したいことがあります。プロンプトは、シーケンシャルに実行されるプログラムと似ているところがあるのですが、異なっているところも多いということです。思いつくままあげれば、...
・プロンプトは、名前を持たない。(「今の所は」とGPT-4は答えていました)
・プロンプトを、名前で呼び出して引数を渡すようなことはできない。
・プロンプトを、名前で呼び出して引数を渡すようなことはできない。
・プロンプトは、シーケンシャルにしか実行できず、条件分岐はできない。
・プロンプトは、繰り返しの処理はできない。
・プロンプトは、再帰的呼び出しができない。
・ ... ...
・ ... ...
ただ、プロンプトは「引数」は受け取れないですが、「入力」の文字列を受け取り、「出力」の文字列を返すことができます。
また、プロンプトには「変数」の概念はないのですが、任意の文字列でそれに近いものを定義できます。その文字列は「名前」で、「意味」という「値」をもっていると考えることができます。
プロンプトでは、「条件分岐」という概念はないのですが、「場合分け」は可能です。具体的には、複数のもののなかから一つを選ばせる「選択肢」とその条件ルールを記述できます。選択肢には任意のラベル(「名前」)を選べます。
「選択肢」の定義がその一つの例だと思いますが、プロンプトでは、「選択肢」以外にも複数の要素からなる「リスト」あるいは「集合」に「名前」をつけ、その要素の定義を枚挙して、「リスト」あるいは「集合」を定義できます。
プロンプトで、「AかつBは、AとBの両方が成り立つこと」「AまたはBは、AとBの一方が成り立つこと」のように、簡単な論理的操作を定義できます。
プロンプトでは、「出力」の「フォーマット」を指定できます。もちろん「意味的」に。
プロンプトは、「ことば」の世界での「意味」の記述なので、意味が同じであれば、英語のプロンプトも日本語のプロンプトも、同じように動きます。実際にやってみました。GPT-4 System CardのAppendix の長い英語の RBRMのプロンプト、そのまま長い日本語のプロンプトに翻訳したら、ちゃんと動きました。
ぜひ、スライド(ビデオ)をご覧ください。
(僕は、プロンプト、少し馬鹿にしていたのですが、「ああ、こういうことか」と、ちょっと見直しました。面白かったです。)
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ショートムービー「 RBRM プロンプトを読む 」を公開しました。https://youtu.be/QmYGoBqEvSg?list=PLQIrJ0f9gMcNADbhYoF0fcmeoNg4zEmLD
資料 pdf「RBRM プロンプトを読む」
https://drive.google.com/file/d/14S-FIVl-Ru9V0XZHYSw4ck9JyxQn6OLd/view?usp=sharing
blog:「 OpenAI が仕事で使っているプロンプトのプロの作法を学ぶ 」
https://maruyama097.blogspot.com/2023/05/rbrm.html
「GPT-4 Technical Report を読む」まとめページ
https://www.marulabo.net/docs/gpt-4-technical-report/
「GPT-4 System Card を読む」まとめページ
https://www.marulabo.net/docs/gpt-4-system-card/
「「GPT-4 Technical Report を読む」セミナー申し込みページ
https://gpt4-report.peatix.com/
https://gpt4-report.peatix.com/
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