ショートムービー「宇宙の始まりの「前」と 宇宙の終わりの「後」」公開しました
【 ショートムービー「宇宙の始まりの「前」と宇宙の終わりの「後」」公開しました】
7月17日開催 マルレク 楽しい科学「宇宙と生命と知性とエントロピー」に向けたショートムービー第三弾「宇宙の始まりの「前」と宇宙の終わりの「後」」公開しました。お楽しみください。
https://youtu.be/n6Op4eqru3A?list=PLQIrJ0f9gMcPgRVThfw4w9WeDcdlweIV3
これまで、「宇宙の終わり」の話をしてきたのですが、今回は、「宇宙の始まり」の話をします。もう少し踏み込んで、「宇宙の始まりの「前」と宇宙の終わりの「後」」の話をしようと思います。
宇宙が、137億年前に突然起きたBig Bang で始まったことは、今では、多くの人が「知って」います。でも、それって、本当は不思議だと思いませんか? なぜって、Big Bangによって、時間と空間が生み出されるのであって、Big Bangの前には、時間も空間も存在しないというのですから。
哲学者のカントは、時間と空間に(それは「宇宙」と考えてもいいのです)、始まりがあると考えても、終わりがないと考えても、どちらの考えも正しいのに、二つの考えを合わせると矛盾すると考えました。それは、それで正しいように思います。
「宇宙はBig Bangで始まった」と教えられたことを、そのまま正しいと思い込むより、突き詰めて考えたら、矛盾に陥ったとしても、それはそれで意味のあることだと、僕は思います。
今回は、僕らの宇宙がBig Bangで始まる「前」に、僕らの宇宙と何らかのつながりがある、もう一つの宇宙があるのかもしれないという宇宙論を紹介します。この宇宙論では、僕らの宇宙が終わって、何もなくなったた「後」に、僕らの宇宙と何らかのつながりがある、もう一つの宇宙が生まれるかもしれません。
宇宙が、生成・発展・消滅を繰り返すという宇宙論を、「サイクリック宇宙論」といいます。去年ノーベル賞を取った、ペンローズの宇宙論は、そうした「サイクリック宇宙論」です。
もう一つ。小さなことですが、宇宙が生成・発展・消滅する場、あるいは宇宙達の集まりを、"Aeon (イーオン)" と呼びます。あのスーパーのイオンと、多分、語源は一緒です。Aeon自身は、我々が住む宇宙の時空とは独立です。
面白いのは、Aeon達を、絵にすることができることです。宇宙の始まりの「前」と宇宙の終わりの「後」を「見える化」できます。カントのように頭を抱えなくても、宇宙について、あるいは、宇宙の「進化」について、いろんな想像ができます。
僕が好きなのは、Lee Smolinの宇宙の絵です。Aeonから、沢山のAeonが芽を出して、その芽がまた、別の芽を出しています。これら一つ一つが、宇宙なのです。素晴らしい!
pdfの資料は、次のページからアクセスできます。https://www.marulabo.net/docs/science-entropy/
セミナーのお申し込みは、次のページからお願いします。
https://science-entropy.peatix.com/
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