かつて、暗号技術は「国家機密」だった
【 かつて、暗号技術は「国家機密」だった -- Turing の場合】
かつて(といっても、そう遠くない過去には)、暗号技術は「国家機密」だったことは、多くの人は知っていると思います。第二次大戦中のドイツの暗号機 Enigma をめぐる攻防は、有名です。
ただ、かつて暗号技術が「国家機密」だったという事実は、暗号の歴史を振り返る時、非常に重い意味を持っています。
Enigma暗号の解読に大きな役割を果たしたのはTuring でした。ただ、戦争に行方も左右したと言っていいTuringのこの分野での功績は、生前、公式には認められることは一度もありませんでした。誰が暗号解読にたずさわり、どんな仕事をしたかは「国家機密」だったのです。
1952年、Turingは「同性愛法」で訴えられます。当時のイギリスでは、同性愛は犯罪でした。彼は、投獄か薬物的去勢かの選択をせまられます。
英国のブラウン首相は2009年、エリザベス女王は2013年、戦時中のTuringの貢献を高く評価し、公式に謝罪し、Turingの「名誉回復」がなされます。ただ、それは Turingが自殺してから、50年以上たってからでした。
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この動画のURL https://youtu.be/cJN9QK39iT0?list=PLQIrJ0f9gMcMOiLc6py4lKrk3xAG_g0FH
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このセミナーのまとめページ https://www.marulabo.net/docs/cipher2/ 参考資料 Status Report on the Third Round of the NISTPost-Quantum Cryptography Standardization Process https://doi.org/10.6028/NIST.IR.8413 MaruLabo 関連ページ 「暗号技術の現在 -- ポスト量子暗号への移行と量子暗号」 https://www.marulabo.net/docs/cipher/
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