マルレク「マグニチュード論の展開」へのお誘い

【 マルレク「マグニチュード論の展開」へのお誘い 】

今月のマルレク 「マグニチュード論の展開」へのお誘いです。
今回のセミナーの概要を紹介します。

【 お詫び:タイトルを「マグニチュード論の展開」に変更しました 】

セミナーのタイトルを、「Bradleyのマグニチュード論」から「マグニチュード論の展開」 に変更しました。すみません。

当初、今月は、Tai−Danae Bradleyの論文”The Magnitude of Categories of Texts Enriched by Language Models” https://arxiv.org/pdf/2501.06662 を素材としてで、次のような構成を考えていました。

「Bradleyのマグニチュード論」
    Part 1  マグニチュード論の展開
    Part 2  LLMモデルの拡大    (論文の第二セクション)
    Part 3  LLMとマグニチュード論 (論文の第三セクション)

今回のセミナーは、予告した内容の Part 1 を、一つのセミナーに独立させたものになります。

次回のセミナーは、今回入り口の前で止まってしまった「Bradleyのマグニチュード論」をキチンと紹介したいと思っています。新しいURLで「Bradleyのマグニチュード論」のまとめページを作りました。(Part 1 だけで未完に終わったページをうつしただけです。)

【 セミナー「マグニチュード論の展開」の構成 】

今回のセミナーは、次のような構成をしています。

「マグニチュード論の展開」
    Part 1  マグニチュード論の基礎
    Part 2  enriched カテゴリー論とマグニチュード
    Part 3  Lawvereのenriched カテゴリー論

以下、それぞれの内容を簡単に見ていきましょう。

【 マグニチュード論の基礎 】

このセクションでは、論理的にも歴史的にも、雑多なトピックが取り上げられています。「マグニチュード論の基礎」としていますが、このセクションの役割は、前回のセミナーと今回のセミナーをつなぐものです。ただ、個別のトピックは理解しやすいものだと思います。それらは、マグニチュード論の理解に役に立つものだと思います。

このセクションでは、論理的にも歴史的にも、雑多なトピックが取り上げられています。「マグニチュード論の基礎」としていますが、このセクションの役割は、前回のセミナーと今回のセミナーをつなぐものです。ただ、個別のトピックは理解しやすいものだと思います。それらは、マグニチュード論の理解に役に立つものだと思います。

このセクションでは、まず最初に(少し天下りです。ただ、その方が全体の見通しは良くなると思います)、マグニチュードの計算の基礎となる「行列のマグニチュード」の計算法を学びます。ここで導入される「重み付け」とその双対の「co重み付」の概念は基本的なものです。それは前回のセミナーのLeinsterの「生物多様性」の定義でも出てきていたものです。

次に(話は飛びます)、マグニチュード論のテキストの中でしばしば登場する「ゼータ関数」や「メビウス関数」という名前が、古典的・数論的な「リーマンのζ関数」と「メビウスのμ関数」に起源を持つものだという話をします。さらに遡って、両者の関係はオイラーの「ゼータ関数の無限積表示」を用いると明らかになるという話をします。またしてもオイラーが出てきます。ただ、その計算は初頭的なものです。

このセクションの最後は、現代のマグニチュード論の最初の論文と見なされている Leinsterの論文を紹介します。ただ、この論文ではマグニチュードという言葉は登場せず、それは「カテゴリーのオイラー特性数」として扱われています。前回のセミナーで見てきたシャニュエルのオイラー特性数の解釈が、現代のマグニチュード論につながっていることが述べられています。

【 enriched カテゴリー論とマグニチュード 】

このセクションの目的は、Leinsterのマグニチュード論の展開にとっても、また、今回のセミナーの本来のターゲットであったBradleyのマグニチュード論にとっても、両者にとって重要な数学的ツールである「enrichedカテゴリー論」の紹介です。
重要なことは、マグニチュードの理解には、こうしたカテゴリー論的なアプローチが不可欠だということです。

カテゴリー論の利用では、LLMの意味理解の構造の解明にカテゴリー論のco−presheafの概念を導入したBradleyの研究は画期的なものだったと思います。その点では、Leinsterのマグニチュード論とBradleyの新しいLLM論は、理論的土台の多くを共有していると、僕は考えています。別のセミナーで紹介する予定のCoeckeらのQNLP(量子コンピュータを使った言語理解の取り組み)も同じ土台に立っています。カテゴリー論という共通の武器を得て、さまざまな分野で同時多発的に進行する研究の展開は、21世紀の科学・技術の発展の大きな特徴です。

前半は、「enrichedカテゴリー論」の基本的な紹介に当てられています。後半は、enrich化されたカテゴリーのマグニチュードをどのように定義できるのかという話をしています。

【 Lawvereのenriched カテゴリー論 】

このセクションでは、こうした展開を明確にビジョンとして持っていただけでなく、そうしたカテゴリー論の概念装置を数多く作り上げた数学者Lawvereの研究の一部を紹介します。

enrichedカテゴリー論とその応用について、最大の貢献者の一人は、Lawvereだと思います。前回のセミナーで紹介したシャニュエルは、Lawvereの共同研究者でした。現代のマグニチュード論は、Lawvereのビジョンにその多くを負っています。

ここでは、彼の「一般化された距離空間」の概念を紹介します。

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セミナーへの申し込みページ

blog 「 マルレク「マグニチュード論の展開」へのお誘い 」
https://maruyama097.blogspot.com/2025/10/blog-post_21.html

スライド「 マルレク「マグニチュード論の展開」へのお誘い 」のpdf ファイル
https://drive.google.com/file/d/14_W5T1QUgPxFHoO9mcXTEBWP5KfwA0NM/view?usp=sharing

セミナーのまとめページ
https://www.marulabo.net/docs/llm1bradley/

セミナーに向けたショートムービーの再生リスト
https://www.youtube.com/playlist?list=PLQIrJ0f9gMcMBg47ryEOaF7o6TDZgipNN

ショートムービー「 マルレク「マグニチュード論の展開」へのお誘い 」
https://youtu.be/eTb7_8lswtc?list=PLQIrJ0f9gMcMBg47ryEOaF7o6TDZgipNN

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