公証人役場

昨日、公証人役場というところに初めて行ったのだが、変わった経験をした。

老齢の 婦人と付き添いの中年の男性が、 公証人(というんでしょうね)に呼ばれて、彼の前に。

ここに二人が 来た理由は、すぐにわかった。
公証人「私が読みあげますので、文書を確認ください。」
と言って、彼が読み上げたのは、彼女の遺言状だった。

おいおい。

彼女の所有する不動産、銀行預金、家族構成、誰に何を残すのか、詳しく全部きこえる。(遺言状なので当然だが)

公証人役場といっても、個室などなく、狭くて、胸までの間仕切りで区切られているだけ。普通に話していても、部屋中に聞こえる。

とっさのことで、聞きたくないと部屋を出ることも、読み上げをやめろということもできなかった。どうすればよかったのか、今でも、よくわからない。

問題は、彼女のプライバシーやセキュリティの問題だと思うのだが、 一番の問題は、公証人にそうした問題意識が全くないことじゃないかな?

公証人役場で遺言状作るのやめよう。もっとも、残すべき財産がないので、遺言の必要も僕にはないのだが。

別の女性は、書類の不備を公証人に罵倒される。顔を真っ赤にして抗弁する彼女の話を聞けば(だって、聞こえるんだもん)、先に相談した別の公証人が是とした処理を、今日の公証人はダメだといっているようだ。

僕らの手続きは、秘密をバラされることも(嘘です。なんの秘密もありません)、罵倒されることもなく、すぐに終わった。

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