ベクトルは関数なんです
【 ベクトルは関数なんです 】
この章では、以後の議論で利用するノーテーションを確認します。
次の二つのノテーションについてふれようと思います。
○ Bra-Ket記法
○ テンソル・ネットワーク
この二つのノテーションについては、次のMaruLabo の資料も参考にしてください。
○ 「ケット |k> で理解する量子の世界」
○ 「テンソルとは何か? Tensor Network 入門」
https://www.marulabo.net/video/tensor-network/
(ただし、このページの動画は「無声映画」です。ごめんなさい。)
(ただし、このページの動画は「無声映画」です。ごめんなさい。)
このセッションでは、Bra-Ket記法を扱います。
Sを有限集合とする時、Sの要素上で定義され複素数Cに値を持つ関数 S → C の集まり 𝑉を、S上のベクトル空間といいます。これを V = C^S で表します。
大事なこと。ベクトルって、関数なんです。
ベクトルのこと、Sのいくつかの要素の並びだと思っていませんか? 見かけ上はそれでもいいんですが、それでも関数なんです。(何言ってんだか)
ベクトルのこと、Sのいくつかの要素の並びだと思っていませんか? 見かけ上はそれでもいいんですが、それでも関数なんです。(何言ってんだか)
s ∈ Sの時 |s>で、SからCへの関数であるベクトルを表します。これを、ket 記法といいます。
Sの要素がn個あって、それが番号をつけられて順番に並んでいるとします。この時、「Sの要素sからCへの関数」は「番号i を持つSの要素からCへの関数」ですので、「 iからCへの関数」と同じだと考えることができます。この対応を、 C^S ≅ C^𝑛 と表します。
ベクトル v = [ 1, 9, 4, 8 ] だとしましょう。このベクトルが関数だということは、このベクトルが、v(0) = 1, v(1) = 9, v(2) = 4, v(3) = 8 という関数v によって定義されていると考えることです。
Sの要素を S = { s0, s1, s2, ... } とすると、先の対応のもと、|s0>は|0>、|s1>は|1>、|s2>は|2>、... と書き換えることができます。こちらの方が見やすいですね。
このセッションでは、主要に次の四つのことを説明します。
● V ⊗ W* は、V → W という写像を与える。
● ベクトルのテンソル積は、その列ベクトルの外積である。
● 線形演算子 |𝑣′><𝑣|の traceは、内積 <𝑣|𝑣'>に等しい。
● テンソル積の外積は、外積のテンソル積である。
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「 ノテーションの確認 (1) -- Bra-Ket 記法 」を公開しました。
https://youtu.be/jioT9cXsI5A?list=PLQIrJ0f9gMcOByaj0vK9cnGyaEUFUadh4
資料pdf
https://drive.google.com/file/d/1Fo808lNltFsc9TUVzHlWuMrNOnfFi-N7/view?usp=sharing
blog:「 ベクトルは関数なんです」
https://maruyama097.blogspot.com/2023/02/blog-post_12.html
まとめページ
https://www.marulabo.net/docs/density2/
https://www.marulabo.net/docs/density2/
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