Penrose "Fasihon, Faith and Fantasy"



予告されていたロジャー・ペンローズの「ファッション、信仰、ファンタジー」が出た。https://goo.gl/dPZsX9  (なんで、ハードカバー版より、kindle版が高いんだよ)奇妙なタイトルだが、ファッションや信仰やファンタジーについての本ではない。ペンローズの現代物理学論だ。
ペンローズは「現存」する最も偉大な数学者・物理学者の一人なのだが、時々、トンデモな本を出す。人間の脳は量子重力理論で動いているという「皇帝の新しい心」とか「心の影」とかがそうだ。そのての本だとしょうもないので、サンプル版を読んでから買ったのだが。zappingしたが、とても面白い。
要は、現在のスーパー・ストリング理論は「ファッション」で、現在の量子論理解は「信仰」で、現在の宇宙論は「ファンタジー」だという、かなり痛快な現代物理学の「主流」批判の本だ。やはり、科学においても「常識」にとらわれない、自由な「想像力」が大事なのだと感じさせられる本だ。
こうした論点は孤立したものではなく、Lee Smolinの"The Trouble with Physics"をはじめとする一連の議論と共鳴するものだ。
ペンローズを、ほめているのかけなしているのかわからないのだが、彼の奇妙な「脳理論」について一言。彼の理論について、僕が知っている限りで最も「痛快」な批判は、Aaronsonの次の講義だ。https://goo.gl/h4puZl 「ゲーデルCATPCHA」https://goo.gl/iZI5wV は、笑える。
ペンローズとアーロンソンは、今年の5月に「対決」している。その時の議論のアーロンソンのまとめ “Can computers become conscious?”: My reply to Roger Penrose https://goo.gl/hAzMIw は、とても面白い。ペンローズが何を語ったのか、もっと知りたい気もするが、アーロンソン「圧勝」だと思う。
ただ、口の悪いアーロンソンだが、彼がペンローズをレスペクトしていることはよくわかる。ペンローズ、「困ったおじさん」なのだ。


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